コンテントヘッダー

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
コンテントヘッダー

ショートショート 12

まんまるい月の輝く丘へ
参考曲:今夜月の見える丘に/B'z



僕の住んでいる街の端に、小さな林がある。
林を抜けたその先には、月がよく見える丘がある。
僕はよく、満月を夜にはその丘へ登っている。

今日もきれいな月だ。
見惚れるように歩み寄った僕の目に、女の子の姿が映った。
誰だろうか。こんな時間に、こんな丘に、僕以外の誰かが来るなんて。

「初めまして、私とお友達になっていただけるかしら?」

僕は息を飲む。そして、見えない力が僕を頷かせていた。
美しいその少女は、僕と友達になってくれた。

「私、満月のときだけ、地球に来れるの」

そう言って喜ぶ少女。
じゃあ、僕も満月の日、必ずここに来るよ、と約束した。
今までも、ほとんど満月の日にはそうしてきたのだ。
楽しみが増えた分、来月からきっと僕はスキップをして丘に来るだろう。
小さなベンチに座り、僕たちは他愛のない話をした。
こんなに楽しい日は初めてだと思った。
いつまでも一緒におしゃべりをしていたいと思った。

もちろん、そんなことは不可能なのだろうけれど。

よく見ると彼女には羽根があった。
頭の上には輪っかがあった。
自分では言わないけれど、きっと天使なのだろう。

「どうして満月の日だけなの?」

僕は自分のことを棚に上げ、彼女に尋ねてみた。
彼女はちょっと迷ってから、悪戯っぽく笑って言った。

「あなたと同じ理由だと思うわ」

彼女が撫でる辺りの毛皮が、シャリシャリと音を立てた。
僕はくすぐったくなって、わおん、と一言鳴いた。

スポンサーサイト
コンテントヘッダー

コメントの投稿

非公開コメント

No title

狼男か
プロフィール

モルフェ

Author:モルフェ
HAM ◆HAM/FeZ/c2
SS保管庫です。
ここでのSSとは、主に既存のキャラを使わないショートストーリー、ショートショートのことです。
タイトルに歌詞を引用することが多いですが、歌の世界をそのままストーリーにしているという訳ではありません。

個人的なお話はこちら
tv_pops★yahoo.co.jp

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。