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女「今日はどんな事件があったの?」 ④

女「今日はどんな事件があったの?」 ① 
女「今日はどんな事件があったの?」 ② 
女「今日はどんな事件があったの?」 ③ の続きです。


ウミガメのスープのSS形式バージョンです。
一応出題編と解答編に分けて投下します。
適当に楽しんでください。
知ってる人はニヤニヤ(゜∀゜)しててください。


ウミガメのスープスレ、ウミガメサイト、友人の出してくれた問題、推理小説などから出していきます

 305 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/30(水) 20:08:37 ID:L2A7OWP6 [1/19]

【出題編:壁に穴あり】



女「所長、この部屋って殺風景ですよね」

男「探偵事務所がきらびやかだったら気持ち悪いだろう?」

女「いや、きらびやかにする必要はありませんけどね、なんか飾りましょうよ」

男「絵とか? 壺とか?」

女「壺って……」

男「花とか?」

女「んー、なんか、探偵っぽいもので」

男「探偵っぽいものなんてあるか?」

女「聖書の中に銃を隠すとか」

男「テレビの見すぎだ」



 306 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/30(水) 20:14:13 ID:L2A7OWP6 [2/19]

女「壁に絵とか、いいかもしれませんね」

男「小さめで地味なやつなら、まあ」

女「なにか探してきましょうか?」

男「……知りあいに美術鑑定士がいるから、そいつに頼んでみようかな」

女「センスのいいやつ、頼みますよ」

男「金がかかるなあ」

女「安物でいいですから、ちょっと飾りましょうよ」

男「絵か……美術館の事件があったな、そういえば」

女「お、ということは、怪盗ですね?」

男「近いような違うような」



 307 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/30(水) 20:39:13 ID:L2A7OWP6 [3/19]

女「どんな事件ですか?」

男「知り合いの刑事が、いてな」

女「はあ」

男「××って国出身の刑事なんだが、その国の名前、知ってるか?」

女「初めて聞きました」

男「まあ、小国だしな」

男「昔一緒に働いていた同僚で、日本語も得意だったんだが、その国に帰ることになったんだよ」

女「はあ」

男「そのタイミングで、研修をしてほしいと頼まれてな」

男「一か月ほどその国に行ってたんだ」



 308 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/30(水) 20:48:00 ID:L2A7OWP6 [4/19]

男「他には日本語をしゃべれるやつがいないから、ほとんどその刑事から通訳してもらってたんだが」

女「実際にその国で起こった事件ですか?」

男「ああ、おれの目の前で起こった事件だ」

女「ほうほう」

男「ある郊外の美術館に、侵入者があったらしい」

男「夜中に不審な車が出てくるのを目撃した警備員が通報し、中を確認したんだ」

女「警報とかは鳴らないんですか?」

男「セキュリティについては、少々甘い美術館だった」

男「まあ、それほど最先端技術は使われていない国だからな」

女「ははあ」



 309 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/30(水) 20:55:27 ID:L2A7OWP6 [5/19]

男「それで警察が中を調べてみると、一つの部屋の壁に『穴』が見つかった」

女「穴?」

男「直径が約10センチ、深さは約60センチ」

女「なるほど、『壁に穴あり』ですね」

男「は?」

女「障子に目はありましたか?」

男「障子なんてものがある国じゃないよ」

女「冗談です」

女「直径ってことは、円形ですか?」

男「ああ、円柱型の穴だ」

男「その穴の付近には水が流れており、壁際を濡らしていた」

女「その穴は美術館の外まで貫いていましたか?」

男「いや、壁の途中までしか開いていない」



 310 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/30(水) 21:09:00 ID:L2A7OWP6 [6/19]

男「さて、侵入者がこの穴を開けたのはなぜだろうか」

女「……」

女「その穴は、部屋の内側に開いていたんですよね?」

男「ああ」

女「侵入の為の穴ではない、ということですよね?」

男「そうだ」

男「別の経路から侵入したのち、この部屋に入り、穴を開けている」

女「美術品をその中に隠すため?」

男「違う」



 311 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/30(水) 21:21:19 ID:L2A7OWP6 [7/19]

女「あ、爆弾でも仕掛けようと思ったんじゃないですか?」

女「でも時間が足りなくて、穴を開けただけで逃げてしまった」

男「違う」

男「爆弾を仕掛けるなら柱の近くにするだろうが、この穴は壁の真ん中あたりにあった」

女「ううむ」

女「その部屋の美術品に、盗まれているものは?」

男「なかった。美術館の唯一の被害が、この穴だったんだ」



 312 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/30(水) 21:31:46 ID:L2A7OWP6 [8/19]

女「その『水』ってのは重要ですか?」

男「うーん、重要ではないかな」

女「穴から出てきた水ですか?」

男「いや、違う」

女「穴を開けたのはドリルかなにかの機械ですか?」

男「そうだ」

女「あ、じゃあ、ドリルの刃を冷やす冷却水かなにかですか?」

男「そう、その通り」

男「トイレからホースで水を引いてきて、その水がこぼれていたんだ」

女「じゃあ結構大がかりですね?」

男「犯人は複数犯だった」

女「証拠品は残ってない?」

男「ああ、きれいに片づけて帰っている」



 313 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/30(水) 21:38:32 ID:L2A7OWP6 [9/19]

女「えーと、犯人たちの目的は達成されていないんですか?」

男「いや、達成されているんだ」

女「でも、穴は途中までしか開いてないんですよね?」

男「ああ」

女「穴の外側の方の壁に異常は?」

男「特になかった」

女「壁自体、厚さはどれくらいですか?」

男「1メートルといったところかな」

女「そのうち60センチくらい掘って、目的は達成された?」

男「ああ」



 314 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/30(水) 21:48:40 ID:L2A7OWP6 [10/19]

女「その穴を開けること自体が目的だったんですか?」

男「……少し違う」

女「その場所であることが重要?」

男「この建物、という意味なら正解だ」

男「この壁でなくても良かった。例えば隣の壁でも」

女「侵入でもない、脱出でもない」

男「ああ」

女「あ、がれきはどこに?」

男「犯人が持ち去っている」

女「ひとかけらも残さず?」

男「ああ、現場にはコンクリート片はほとんど残されていない」



 315 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/30(水) 21:58:46 ID:L2A7OWP6 [11/19]

女「あの、ドリルって詳しくないんですけど、大きな音が出ますよね」

女「飛び散ったがれきと機械を片付けて出るのも、急がないと大変ですよね」

女「やっぱり作業中に中断して逃げてったって印象を受けるんですけど……」

男「一つ、この作業には、君が想像するような大きな音は出ていない」

女「え?」

男「二つ、機械はともかく、がれきを片付けるのにそれほど時間は取られない」

女「え?」



 316 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/30(水) 22:08:38 ID:L2A7OWP6 [12/19]

男「コンクリートを粉々にするタイプのドリルだと、大きな音がする」

男「がれきの撤去も大変だ」

女「はあ」

男「しかし、ここで使われたタイプのドリルはそうではない」

男「つまり、粉々にするのではなく、そのまま取り出せるタイプの物だった」

女「はい?」

男「つまり、円柱形のコンクリートが作れるんだ」

女「……それを抱えて逃げればいいだけ、と」

男「ああ」



 317 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/30(水) 22:14:01 ID:L2A7OWP6 [13/19]

女「え? でも貫通してなかったんですよね?」

女「奥でつながっているのでは?」

男「くさびを入れて叩けば、案外簡単にぽきっと折れるそうだ」

女「はあ」

男「このタイプの物は、音も小さめだそうだ」

女「はあ、じゃあ、一気にさっきの疑問は解決ですね」

男「ああ」

女「作業途中で逃げだしたのではなく、目的を果たして逃げた、と」

男「そう言っているじゃないか」

女「いえ、ちょっと納得できた、ということです」



 318 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/30(水) 22:21:10 ID:L2A7OWP6 [14/19]

女「穴を開けるのが目的ではない」

女「ということは、このコンクリートの円柱を持ち出すことが重要だった?」

男「そうだ」

女「そのコンクリートの中に、高価な宝石でも埋まっていたのですか?」

男「いや、違う」

女「ただのコンクリート?」

男「ああ」

女「そのコンクリートに価値がある?」

男「む」



 319 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/30(水) 22:26:44 ID:L2A7OWP6 [15/19]

男「価値とはなんだ?」

女「えっと、金銭的な価値」

男「それはない」

女「芸術的な価値?」

男「それもない」

女「でもなんらかの価値はあるわけですか?」

男「わざわざ侵入して持ち帰っているくらいだからな」

男「犯人たちにとって必要だったんだ」



 320 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/30(水) 22:31:33 ID:L2A7OWP6 [16/19]

女「そのコンクリートを持って帰ることで、誰かが金を得る?」

男「いいや」

女「誰かが出世する?」

男「いいや」

女「それ自体を欲しがっている人がいる?」

男「それも難しい質問だな」

男「コンクリート自体ではなく、このコンクリートの中の情報が重要なんだ」

女「情報……ですか……」

男「それを欲しがっているやつがいたんだ」



 321 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/30(水) 22:37:19 ID:L2A7OWP6 [17/19]

女「もしかしてその美術館というのは、最近できたものですか?」

男「ちょっと違う」

女「少し前までは、違う施設だったのを、作り変えた?」

男「そう、正解だ」

女「それは国の施設だった?」

男「ああ、どんどん近づいているな」

女「ある事実を隠そうとして、大急ぎで美術館に作り変えたものだった?」

男「ああ、そうだ」



 322 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/30(水) 22:44:27 ID:L2A7OWP6 [18/19]

女「犯人は隣国のスパイ? あるいは国家転覆を企むものですね?」

男「そう、おそらく後者が正解だろう」

女「犯人を知らないのですか?」

男「すぐにその国にいられなくなったからな」

女「どうして?」

男「クーデターが起こったからさ」

女「……同じ事件が日本でも起こったら、大問題になりますね」

男「ああ、この国で起こったとしたら、確かにそうだろうな」



 325 以下、名無しが深夜にお送りします sage 2014/07/30(水) 23:50:30 ID:MvZ1c4Cw

おつ!
耐震性とか違法建築的な捜査かと思ったけど…
なんかもっと規模でかい話のようですね



 326 以下、名無しが深夜にお送りします sage 2014/07/31(木) 01:35:47 ID:dbxl5sUo

国が極秘裏に行っていた人体実験、もしくはそれに類する虐殺とか?血液や毒物などの反応によって確証を得るため?
話がでかくなりすぎかな…



 327 以下、名無しが深夜にお送りします sage 2014/07/31(木) 02:43:25 ID:65/HahtA [1/2]

おつおつ
どこの壁でもよかったとなると……クスリ、かな?



 328 以下、名無しが深夜にお送りします sage 2014/07/31(木) 02:50:17 ID:65/HahtA [2/2]

違うクスリじゃない。
アレなら確かにクーデターも起きるし、特に日本なら大問題だわ、今は尚更wwwww



 330 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/31(木) 20:35:20 ID:U0zRCLbo [1/6]

【解答編:壁に穴あり】



女「その美術館は、もともと軍の施設だったんですね」

女「それも、極秘の核実験施設

男「ああ」

女「それをどこからか嗅ぎ付けたグループが、核保有の証拠を掴もうとして侵入した」

男「そうだ、あんな小国がこっそり核開発をしていたと知られたら、問題になる」

女「だから隠そうとして、美術館にしてしまった」



 331 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/31(木) 20:40:55 ID:U0zRCLbo [2/6]

女「でも作り変えても意味はなく、犯人グループは美術館に侵入」

女「そして、証拠としてコンクリートの塊を持ち去った」

女「放射線の反応は、コンクリートに残りますもんね」

男「ああ、それを持ち去って調べれば、証拠が出ると考えたんだろう」

女「事実、その証拠が出たんですね」

男「ああ、それでクーデターが起こった」

女「怪盗かと思えば、とんでもない国家的事件じゃないですか」

男「ああ、その場に居合わせたのは運がいいのか悪いのか」

女「悪いに決まってますよ」



 332 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/31(木) 20:51:48 ID:U0zRCLbo [3/6]

男「やっぱり、核兵器など持たない国がいいな」

女「そうですね」

男「こんな話を知っているか?」

女「なんですか?」

男「宇宙人が地球にやってきてこう言うんだ」

男「この星は兵器を多く持ちすぎている」

男「それを使って宇宙を侵略しようと企んでいるんだろう」

男「危険なので、その前に滅ぼすことにした、と」

女「はあ」



 333 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/31(木) 20:59:57 ID:U0zRCLbo [4/6]

男「地球人は答える」

男「この兵器は国同士争い、牽制しあうために持っているのであって、宇宙侵略なんて考えていません」

男「宇宙人は一言、そんな話が信じられるか」

男「そして滅ぼされる地球、でしたとさ」

女「ブラックな話ですねえ」

男「客観的に見れば、確かにそうかもな、と」

女「明らかに量が多いですもんね」



 334 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/31(木) 21:07:53 ID:U0zRCLbo [5/6]

男「さて、平和な絵でも飾ることにしようか」

女「例えばどんな絵ですか?」

男「白鳥、あるいはハトが羽ばたいている」

女「ありがちですね」

男「地球に羽が生えている、とか」

女「学生の課題レベルですよ、それ」

男「夕日が沈む海辺……」

女「あ、それはロマンチックでいいかもですね」

男「じゃ、それで」

女「都合よくそんな絵が見つかるんですか?」

男「また今度来た時をお楽しみに」



 338 以下、名無しが深夜にお送りします sage 2014/08/01(金) 00:18:47 ID:eiWcvzis


やっぱり核かぁ、軍施設か発電所の放射能漏れかわからなかったけど
後者じゃ時事ネタ過ぎるか。
次回も楽しみにしてます



 339 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/08/04(月) 20:31:44 ID:39WwPJVc [1/19]

【出題編:テロリストの私刑執行】



カランカラン

女「こんにちはー」

男「おう、いらっしゃい」

女「お、来てますね、絵」

女「あれ?」

男「……」

女「こっちの海辺の絵はいいとして、こっちの絵は拳銃じゃないですか」

女「平和には程遠い絵じゃないですか」



 340 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/08/04(月) 20:51:27 ID:39WwPJVc [2/19]

男「よく見てみな、弾丸が入っていない」

女「だからって……」

男「撃鉄も起きていない」

男「銃口にはコルクが詰められている」

女「……」

男「こんなものでは武器にはならない、世界は救えない、という風刺の絵だよ」

女「ううむ、なるほど」

男「探偵社には向いているだろう?」

女「わかりました、納得しました」



 341 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/08/04(月) 21:18:12 ID:39WwPJVc [3/19]

女「今日はなにか、事件がありましたか?」

男「特にないなあ」

女「じゃあ、海辺とか拳銃にまつわる事件は?」

男「拳銃が出てくる事件なら、あったなあ」

女「あ、じゃあそれ、教えてください!」

男「お前、短大に進むんだろ? 勉強はいいのか?」

女「話が終わってからします!」

男「やれやれ」



 342 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/08/04(月) 21:26:14 ID:39WwPJVc [4/19]

男「事件があった場所は小さな廃ビルの地下室だ」

男「事件に関わっていた人間は5人」

男「いずれも、とあるテロ集団の一員だ」

女「テ、テロですか!? 穏やかじゃないですね」

男「まずA、こいつはテロ集団の親玉で、かなり頭が切れる」

男「しかしドンと座って指示を出すカリスマというよりは、前線で暴れたいタイプだな」

女「はあ、頭の切れる暴れん坊とは厄介ですね」

男「次にB、こいつは参謀」

男「割と冷酷で、Aのそばについて離れない存在だったようだ」

女「ふむふむ」



 343 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/08/04(月) 21:36:17 ID:39WwPJVc [5/19]

男「続いてC、こいつは新入りで、人生にあまり執着しないタイプだ」

男「場合によっては鉄砲玉的な使い方をされたかもしれんな」

女「はあ、極道みたいですねえ」

男「それからD、こいつも新入りで女子大学生だ」

女「そんな人もテロ集団に!?」

男「人生に楽しみを見いだせられなかったタイプだな」

女「はあ、そんなもんですか」

男「最後にE、こいつが被害者だ」

男「もともとこのテロ集団の思想についていけないところがあって、新聞社に情報を売っていたのがバレたんだ」

女「あらら」



 344 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/08/04(月) 21:43:21 ID:39WwPJVc [6/19]

男「地下室にはこの5人がいた」

男「椅子に縛り付けられているE、拳銃を持っているA」

女「ひい」

男「それを取り囲むB、C、D」

男「裏切り者のEを処刑する、という場だったんだ」

女「部下にやらせる、とかではなかったんですね」

男「ああ、この時拳銃を握っていたのはボスであるAだった」



 345 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/08/04(月) 21:56:23 ID:39WwPJVc [7/19]

男「最後にワインが飲みたい、とEが言い出した」

男「Aは『それくらい叶えてやろう』と言い、新入りであるCとDにワインを取りに行かせた」

男「Cがワインを、Dがグラスを持ってきて、Eの目の前で注ぎ、飲ませてやった」

女「飲ませてあげたのは誰ですか?」

男「Bだったらしい」

女「Bは女性?」

男「ああそうだ、言い忘れていたかな」



 346 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/08/04(月) 22:04:36 ID:39WwPJVc [8/19]

男「するとEは突然むせて苦しみ出し、のたうち回り、血を吐いて死んだ」

女「……ひどい」

男「その場にいた全員が驚いたそうだ」

男「Aは取り乱し、『誰だこんなことをしたのは!?』と叫んだ」

男「Bは『ワインかグラスに毒が入っていたんだわ!』とCとDを睨んだ」

男「Cは苦しそうな表情で『そんな馬鹿な! 畜生!』と叫んだ」

男「Dは肩を抱いて震えていたそうだ」



 347 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/08/04(月) 22:21:35 ID:39WwPJVc [9/19]

男「さて、誰がEを殺したのか」

男「そして、この男を殺した理由はなんだろうか」

女「ううん、死刑囚の事件と似ていますね」

女「どのみち死ぬはずだったEをわざわざ毒で殺した、というのがそもそも変です」

男「ちなみに付け加えておくと、Aは実はEを殺すつもりではなかったんだ」

女「はい? だって処刑の場だったんですよね?」

男「Eが死んだのち、CとDに銃の中を見せたそうだ」

男「弾は入っていなかった」

男「『見ろ! おれは殺すつもりはなかったんだ! お前たちの忠誠心と精神力を見るための茶番だったんだ!』と」



 348 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/08/04(月) 22:26:22 ID:39WwPJVc [10/19]

男「つまり、その処刑のプレッシャーを感じさせ、テロ集団の一員として働けるかの力量を見るつもりだったんだな」

女「CとDは新入りだった、と言ってましたもんね」

男「そのことはBももちろん知っていた」

男「だからAとBは殺す動機がない、と主張していたそうだ」

女「誰がですか?」

男「本人たちさ」

男「AとBは『犯人はCかDだ』と決めつけ、二人を閉じ込めて先に逃げたんだ」

女「つまり、CとDだけが捕まったんですか?」

男「捕まったというか、事情聴取だな」



 349 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/08/04(月) 22:36:28 ID:39WwPJVc [11/19]

女「つまり、その二人の主張を信じるのならば、CかDのどちらかがワインに毒を盛り、Eを殺したということになりますよね」

男「ああ」

女「でもBは? Bなら毒を盛るチャンスはあったんじゃないですか?」

男「そうだな、不可能ではなかった」

女「例えばEが死なないことを知っていて、E個人に恨みがあって……」

女「ううん、でもBは逃亡しているんですよねえ」

男「ああ、もうネタを割ってしまうが、犯人はCかDのどちらかだ」

男「ヒント多めにしてやろうか?」

女「ちょっと悔しいですけど、そうですね、情報が少なくて難しいですね」



 350 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/08/04(月) 22:43:16 ID:39WwPJVc [12/19]

男「ワインは残り少なかったから、もう瓶の中に残っていなかったんだ」

男「そのせいで、ワインの瓶かグラスか、どちらに毒を入れたのか解明できなかった」

女「つまり、毒の混入経路からは犯人を断定できないと」

男「ああ」

女「毒はそもそもなんだったんですか?」

男「青酸カリだ」

女「よくあるやつですね」

男「いやいや……」

女「小説によく出てくるやつですね」



 351 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/08/04(月) 22:50:14 ID:39WwPJVc [13/19]

女「毒の購入経路は?」

男「テロ集団の使っていたPCから、ネット取引が使われた痕跡は見つかっている」

女「PCが見つかっているんですか?」

男「というか、そもそもこの廃ビルを根城にしていて、PCが残されていたんだ」

女「持って逃げなかったんですねえ」

男「AとBも鬼畜ではなかったんだ」

男「すぐに警察と救急車を呼べば蘇生の可能性もゼロじゃないと判断し、すぐに逃げて、すぐに通報しているんだ」

女「はあ、鬼の目にも涙、みたいな」

男「まあ、その通報もむなしく、Eは死亡してしまったわけだが」



 352 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/08/04(月) 23:00:24 ID:39WwPJVc [14/19]

女「とりあえず犯人は、Eを殺すために毒を入れた、それは間違いないんですか?」

男「ああ」

女「間違いだったとかではなく?」

男「ああ、明確に『Eを殺す』ために毒を入れた」

女「Eを殺す動機があった?」

男「いや、なかった」

女「……え?」

男「Eに対する殺意はなかったんだ」

女「あれ?」



 353 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/08/04(月) 23:08:34 ID:39WwPJVc [15/19]

女「じゃあどういうことになります?」

女「Eはとばっちりで殺されたんですか?」

男「そうとも言える」

男「しかしこの場でEの飲むワインに毒を入れているんだ」

男「殺す動機はないが、実際に殺しているわけだ」

女「うーむ、難しいです」

男「もう少しヒントをあげようか」

女「ええ」

男「犯人は青酸カリを購入したつもりはなかったんだ」



 354 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/08/04(月) 23:14:28 ID:39WwPJVc [16/19]

女「……ただ漠然と毒物を購入したってことですか?」

男「それも違う」

女「販売した側は、なにかを売ると偽って青酸カリを売っていた?」

男「そう、それだ」

女「犯人は別の物のつもりで青酸カリを購入してしまい、使ってしまった」

男「ああ」

女「Eが死んだことは、犯人にとって予想外のことだった?」

男「いや、死ぬこと自体は予想の範囲内だった」

女「あれえ?」

男「Eを殺すために毒を入れたって言っただろ」



 355 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/08/04(月) 23:25:51 ID:39WwPJVc [17/19]

男「整理するぞ」

男「一つ、犯人は毒を入れることでEが死ぬことを予想していた」

男「二つ、犯人は毒物を『青酸カリ』だと理解して購入したわけではなかった」

男「それから三つ目の情報、犯人は毒物を『本来は別の目的のために購入していた』」

女「え?」

男「つまり、Eを殺すために購入したのではない」

男「違う目的のために購入し、しかしこの場面で突発的にEに使用したんだ」

女「……」



 356 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/08/04(月) 23:31:08 ID:39WwPJVc [18/19]

女「これは、予行練習のようなものだったんでしょうか」

男「……そうだ」

女「処刑が茶番だと知っていれば、こんなことは起こらなかったんでしょうね」

男「……そうだな」

女「もしかして、片方はこれが茶番劇だって知っていたんじゃないですか?」

男「鋭いな」

男「実はDは、AとBが話しているのを盗み聞きしてしまっていたんだ」

女「なるほど」

男「どうしてそれがわかった?」

女「それがあれば、犯人の断定がしやすいですから」

男「……なるほどね」



 360 以下、名無しが深夜にお送りします sage 2014/08/05(火) 00:18:18 ID:nTRZUKbc [1/2]

乙乙
予行練習とはうまいことを言うなw



 362 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/08/05(火) 20:08:53 ID:D40RfOz6 [2/8]

【解答編:テロリストの私刑執行】



女「Dは処刑が茶番だと知っていた」

女「となれば、犯人は必然的にCですね」

男「そうだ」

女「Cは人生にあまり執着しないタイプって言ってましたよね?」

男「ああ」

男「お前は直前に聞いた話を忘れるかと思えば、細かいところをよく覚えていたりするな」

女「う、うるさいですね」

女「とにかく、Cは死を恐れていなかった、と」

女「しかし、どうせなら楽に死にたいですよね」

女「のたうち回って血を吐いて死ぬなんてまっぴらですよね」

男「そりゃそうだな」



 363 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/08/05(火) 20:19:00 ID:D40RfOz6 [3/8]

女「だから、ネットで『自分で使うために』『安楽死の薬』を買ったんですね

女「正確には、買ったつもりだった」

男「ああ、そうだ」

女「これを使えばいつでも楽に死ねる」

女「だけど本当に安楽死だろうか、一回試せばそれで最後だ」

女「お、ちょうど処刑されるやつがいるぞ」

女「どうせ死ぬんだろうから、こいつで試してみよう」

男「ははは、見てきたようだな」

女「そんな気軽なつもりで、Eのワインに毒を混入したんですね」

男「むしろ、銃で撃たれて死ぬよりも楽に死なせてやろう、とEの為を思って毒を入れたかもしれないな」



 364 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/08/05(火) 20:27:21 ID:D40RfOz6 [4/8]

女「結果、本当は処刑なんか行われなかった、ということ」

女「安楽死どころか、とても苦しんで死ぬEの様子」

男「それを見たら言いたくもなるよな」

女「『そんな馬鹿な! 畜生!』でしたっけ」

男「言葉に如実に表れていたな」

女「なんにせよ、Eは災難でしたね」

男「テロ集団なんかに関わったばかりに、だから自業自得とも言えるが」

女「怖いですね、テロには参加しないことにします」

男「当たり前のことを改めて言われると、ちょっと怖いな」



 365 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/08/05(火) 20:39:47 ID:D40RfOz6 [5/8]

女「人の命を簡単にどうこうしようだなんておこがましいと思うんですよね」

女「『どうせ処刑されるんだから』と、その命の終わりを自分が好きにするなんて、身勝手にも程がありますよ」

男「そうだな」

女「自分で好きにしていいとしたら、自分の命だけです」

男「なんだ? 自殺賛成論か?」

女「そこまでは言いませんが」

男「牛や豚の命は?」

女「食べるための殺生はいいと思いますよ?」

女「問題は『殺す』ことが目的の場合ですよ」

男「なるほどね」



 366 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/08/05(火) 20:54:35 ID:D40RfOz6 [6/8]

男「若いなりにいろいろ考えてるんだ?」

女「なんか一言多い気がしますけど」

男「悪意ある事件や不条理な事件に、仕事柄多く出会う」

男「だけど多くは自分の近くで起きたものじゃないんだ」

女「はあ」

男「それは不幸中の幸いと言えるかな」

女「身近で起こらなければいい、という考えですか?」

男「いいや、事件が散らばっているということは、ずっと悲しい思いをしている人間は少ないと思えるからさ」



 367 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/08/05(火) 21:06:36 ID:D40RfOz6 [7/8]

女「ハードボイルド探偵は、いつもいつも事件に巻き込まれていますけど?」

男「現実にはそんな疫病神がいなくていいじゃないか」

女「まあ、そうですけど」

男「お前を雇っても、いつも危ない事件が起こっていたら心配になるだろ?」

女「あら、心配してくれるんですか」

男「事件なんてものは、起こらない方がいいに決まっているんだ」

女「ここ、つぶれちゃいますよ?」

男「迷子犬を探し続けるだけの探偵社でも、いいだろ」

女「あはは、そうですね」



 369 以下、名無しが深夜にお送りします sage 2014/08/05(火) 21:51:07 ID:nTRZUKbc [2/2]

乙乙
致死量の睡眠薬かと思ったら、安楽死の薬だったか……



 370 以下、名無しが深夜にお送りします sage 2014/08/05(火) 23:23:33 ID:JUNtL0rE

おつおつ
楽に死ねる薬ってほんとにあるのだろうか



 371 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/08/08(金) 19:43:43 ID:f0RJfLOI [1/12]

【出題編:悪魔からの手紙】



カランカラン

男「いらっしゃい」

女「所長、メール見てくれなかったんですか?」

男「メール?」

女「ほら、もう、携帯置きっぱなしだし」

男「ああ、すまんすまん、なんか急ぎの用だった?」

女「別にー」

女「アイス買って行きますけどバニラとチョコどっちがいいですかーっていうメールです」

男「え!? バニラ! 断然バニラ!」

女「いまさら言っても遅いですよ」



 372 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/08/08(金) 19:56:01 ID:f0RJfLOI [2/12]

男「え、チョコでも嬉しいけど、うん、別に、うん」

女「返事なかったんで、私の分しか買ってきませんでした」

男「……え?」

女「さあて、美味しい美味しいアイス食べましょ、一人で、うふふ♪」

男「……」

女「うそです、はい、所長の分のバニラ」

男「!」

男「い、いやあ、悪いねえ」ニコニコ

女「所長、やっぱりハードボイルドには程遠い探偵ですよね」

男「んー、美味しいなあバニラ」ニコニコ

女「まあそういうところが可愛いんですけども」



 373 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/08/08(金) 20:02:50 ID:f0RJfLOI [3/12]

女「でも、メールはちゃんと見ないとだめですよ?」

男「死にゃあしないよ」

女「損しますよ?」

男「うん、それはちょっと、反省した」

女「まったく……ずっと携帯見てる大人も気持ち悪いですけど、全く見ないのもちょっとね」

男「そうだ、メールを読んで死ぬ人間はいないが、手紙を読んで死ぬ人間はいると思うか?」

女「はい? 読まなくて、じゃなくて?」

男「そう、手紙を読んで死んだ人間の話だ」

女「それ、興味あります」

男「じゃあ話そうか」



 374 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/08/08(金) 20:10:07 ID:f0RJfLOI [4/12]

男「ある男の家に手紙が届いた」

男「男はそれを開封し、読んだ」

男「その手紙を最後まで読んだ後、男は死んでしまった」

男「さて、なぜ、男は死んだのだろうか」

女「え、それだけですか?」

男「それだけだ」

女「手紙を読んだ後、寿命で死んだとかいうオチじゃありませんよね?」

男「違うよ」



 375 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/08/08(金) 20:16:14 ID:f0RJfLOI [5/12]

女「手紙を出した人間は、イコール男を殺した犯人ということですか?」

男「そうだ」

女「事故や過失ではなく、その男を殺す目的で手紙を出した?」

男「そういうことだ」

女「えー、手紙で死ぬってどういうことなんでしょう……」

女「あ、男はなにか心臓の病気を抱えていたとか?」

男「いや」

女「じゃあ肺とか脳とか?」

男「死につながる病気を抱えていたという事実はなかった」



 376 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/08/08(金) 20:28:48 ID:f0RJfLOI [6/12]

女「んんー、なんか驚愕の手紙を読んで心臓発作を起こしたとかを想像したんですが」

男「違うな」

女「どんな死に様ですか?」

男「それは推理してみなさい」

女「その場に犯人はいましたか?」

男「いや」

女「被害者の男だけがその場にいたんですか?」

男「ああ」

女「自宅に手紙が届いたんですか?」

男「そうだ」

女「それは、もし自宅でなければ死ななかった?」

男「いや、そんなことはないかもな」



 377 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/08/08(金) 20:39:32 ID:f0RJfLOI [7/12]

男「ただ、もし人がたくさんいる中でこの手紙を開いていたら、助かっていたかもしれないな」

男「ただ残念ながら彼は一人暮らしだったし、お手伝いの女性もいたが週に一回しか通っていなかったんだ」

女「それは、他の人が近くにいれば、助けてくれていたかも、という意味ですか?」

男「そうかな」

女「一人だったから死んだ可能性はある?」

男「少し、ある」

女「ふうむ」



 378 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/08/08(金) 20:58:53 ID:f0RJfLOI [8/12]

女「毒の粉末かなにかを仕込んでおいて、開けたら飛散して吸い込んで中毒死、というのはどうです?」

男「うむ、違うけど近いな」

女「近いんですか」

男「手紙を読み終わったあと、死んだんだ」

男「そこが重要」

女「呪いの言葉でも書いてあったんですかね?」

男「まあ、近いかな」

女「お前を殺すぞ! みたいな言葉ですか?」

男「ああ、そういうことが書いてあった」



 379 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/08/08(金) 21:09:04 ID:f0RJfLOI [9/12]

女「例えばその手紙は、他の人物に送っても同じように死にますか?」

男「死なないだろうな」

男「いい発想だ」

女「お、なるほどなるほど」

女「この人だったからこそ、効く手紙だった、と」

男「そうだ」

女「それは心理面で? それとも物理面で?」

男「物理の方だな」

女「ほうほう」



 380 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/08/08(金) 21:16:15 ID:f0RJfLOI [10/12]

女「毒で死んだ、というのは間違っていますか?」

男「いや、それだけだと合っている」

女「粉末が飛んだのは、違う」

男「違う」

女「男は実は黒ヤギさんで、手紙を食べて毒が回って死んだ」

男「違う」

女「冗談です」



 381 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/08/08(金) 21:37:55 ID:f0RJfLOI [11/12]

女「あ、嫌がらせの手紙ってありますよね?」

女「例えば剃刀が入っていたりするやつ」

男「受け取ったことはないけどね」

女「あれみたいに、なにか刃とか針とかを仕込んでいたというのはどうでしょう?」

男「そう、正解だ」

男「手紙に小さな針がついていて、そこに毒が塗ってあった」

女「じゃあ、それで毒が体に入り、死んでしまったということですか?」

男「そうだ」

女「あれ? じゃあ他になにか謎が?」

男「あと一つ、足りないな」



 382 以下、名無しが深夜にお送りします sage 2014/08/08(金) 21:38:39 ID:f0RJfLOI [12/12]

さてあと一つ、この事件に隠された真実はなんでしょうか



 383 以下、名無しが深夜にお送りします sage 2014/08/08(金) 22:21:15 ID:Ey50ttOg

乙。今回難しいな。アナフィラキシー?



 384 以下、名無しが深夜にお送りします sage 2014/08/08(金) 23:33:18 ID:rnP0q0Nk

アナフィラキシーと似たようなものだけど男はアレルギー持ちで針に卵とか海老の汁でも塗ってあったとか



 385 以下、名無しが深夜にお送りします sage 2014/08/08(金) 23:54:21 ID:KW38QM3k

アレルギーって、口以外からの摂取でも起こすんかな?
周りに人がいれば助かってたかもってのがよくわからん
他の人なら気付けた何かがあるのかな?



 386 以下、名無しが深夜にお送りします sage 2014/08/09(土) 00:25:52 ID:30dV27h6

即死ではなかったんじゃないか?



 387 以下、名無しが深夜にお送りします sage 2014/08/09(土) 06:27:50 ID:6HyVWQYY

被害者が何故最後まで手紙を読んだのかが謎だ
なぞっただけに



 388 以下、名無しが深夜にお送りします sage 2014/08/09(土) 07:19:55 ID:1h4lhb52

刃物にどうやって触らせたかと
最後まで読ませる必要があったことに
関連性がありそうだけど結び付かない



 390 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/08/09(土) 19:25:55 ID:lrEPazFQ [1/5]

【解答編:悪魔からの手紙】



男「なぜその男が死んだか、だ」

男「他の人間に送っても死なないと言っただろう」

女「あ、そうか、その人だから死んだっていうことは……」

男「普通手紙に針がついていたら、『見て』すぐにバレてしまうだろう」

男「見えないほど小さなものでは効果が薄いだろうし、そこをちゃんと触るかどうかもわからない」

女「……その男は、盲目だったんですね?」

男「そうだ」

女「その手紙は、点字で作られていたんですね?」

男「そうだ」



 391 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/08/09(土) 19:33:16 ID:lrEPazFQ [2/5]

女「手紙を読み終わったら死んだって言っていましたよね」

女「つまり、点字の最後の部分に針を仕込んでいた?」

男「そうだ」

女「遠隔殺人ってやつですか」

男「犯人は男が盲目で、一人で手紙を読むことを予測できていたんだ」

女「犯人は捕まっているんですか?」

男「いや、まだ捜査中だったはずだ」

女「手紙に証拠が残っていなければ、犯人を断定するのは難しいでしょうね」

男「恐ろしい仕掛けがあったもんだ」



 392 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/08/09(土) 19:40:40 ID:lrEPazFQ [3/5]

女「これはメールでは不可能な方法ですね」

男「ああ」

女「現代人はメールにばかり頼るけれど、私は手紙の手作り感は好きでした」

男「年賀状なんかも年々減る一方だからなあ」

女「あれ、所長、年賀状なんて出すタイプなんですか」

男「探偵社の宣伝も兼ねているからな」

女「なるほど」



 393 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/08/09(土) 19:49:59 ID:lrEPazFQ [4/5]

女「うかつに手紙を開けるのは怖いかもしれませんね」

女「探偵社なんてやっていたら、どこかで恨まれているかもしれませんよ?」

女「いつか捕まえた犯人から、とか」

男「そんな心配はないかなあ」

女「どうしてですか?」

男「舞い込んでくる仕事は基本的には他愛ないものが多いし」

女「はあ」ガッカリ

男「おれが暴いた重大事件の犯人は、5年や10年では出てこないよ」

女「……」キュン

男「その効果音はおかしくないか?」



 394 以下、名無しが深夜にお送りします sage 2014/08/09(土) 20:03:36 ID:lrEPazFQ [5/5]

というお話でした
何人か真相に辿り着いた天才がいますね ノシ



 395 以下、名無しが深夜にお送りします sage 2014/08/09(土) 22:01:55 ID:UjHf7Z.2

おつ
自分は凡才だった…



 396 以下、名無しが深夜にお送りします sage 2014/08/10(日) 00:56:22 ID:s9P3Tsn2

乙。これはわからんかった
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乙です。手紙難しかったです…

Re: 暇人間さん

いつもありがとうございます。
友人から出題されて、答えが出た時は目から鱗でした。

おお!お返事ありがとです!いつも楽しみにしてます!
プロフィール

モルフェ

Author:モルフェ
HAM ◆HAM/FeZ/c2(旧)
HAM ◆HAM.ElLAGo(new)
HAM ◆s.oWWpsiPk(仮)

SS保管庫です。
ここでのSSとは、主に既存のキャラを使わないショートストーリー、ショートショートのことです。
タイトルに歌詞を引用することが多いですが、歌の世界をそのままストーリーにしているという訳ではありません。

個人的なお話はこちら
tv_pops★yahoo.co.jp

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