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女「今日はどんな事件があったの?」 ①

ウミガメのスープのSS形式バージョンです。
一応出題編と解答編に分けて投下します。
適当に楽しんでください。
知ってる人はニヤニヤ(゜∀゜)しててください。


ウミガメのスープスレ、ウミガメサイト、友人の出してくれた問題、推理小説などから出していきます




 1 HAM ◆HAM/FeZ/c2  2014/06/29(日) 17:08:18 ID:KQrcnbho

カランカラン

男「いらっしゃい」

男「って、なんだ、客じゃねえのか」

女「お客ですよー」

男「暇つぶしに来ただけだろ」

女「実はそうですよー」

男「帰れよ、忙しいんだよ」

女「お客さん、いないじゃん、超暇そうじゃん」

男「くっ……」



 3 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/06/29(日) 17:10:11 ID:KQrcnbho

女「今日はどんな事件があったの?」

男「今日は大した事件はなかったよ」

女「昨日は?」

男「迷子の犬を探してたよ」

女「一昨日は?」

男「……浮気調査をしてたよ」

女「……暇そうだね」

男「うるさいな」



 4 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/06/29(日) 17:14:15 ID:KQrcnbho

女「なんか面白い事件の話、してよ」

男「お前な、事件を面白がるなよ」

女「いいじゃん、退屈なんだもん」

男「帰って勉強してろよ」

女「今日がってより、もう、人生が退屈なの」

男「うら若き乙女の台詞としては年季入ってんな」

女「ほら、私が楽しめる話、ないの?」

男「しゃあねえなあ……ちょっと前の事件だが……」

女「やった!」


 6 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/06/29(日) 17:24:16 ID:KQrcnbho

【出題編:A刑事の失言】



男「とある有名なマジシャンが殺された事件、知ってるだろ」

女「ああ、そういえば新聞で見たわね」

男「死ぬ直前、あの男に近寄った女がいたんだ」

女「ほうほう」

男「それがちょうどショーの日でな、出口で待ち伏せてたらしい」

女「その女が犯人?」

男「まあ待て。それでな、マジシャンに近寄ってこう言うんだ」

男「『素晴らしいマジックでしたね、感動しました!』と」

男「そして、『あなた、A刑事を知ってますよね?』とな」



 7 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/06/29(日) 17:30:59 ID:KQrcnbho

女「変な人だね」

男「しかしマジシャンはそんな刑事のことは知らない」

男「『知らない』と主張するが、その女は『いや、知ってるはずだ』と引かない」

女「やっぱり変な人だね」

男「その様子を見てた目撃者がいるんだが、マジシャンは本当に知らないようだったらしい」

女「その女の言いがかりってことだね」

女「でもなんでそんな変なこと聞くんだろう?」

男「そこがミソだな」



 8 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/06/29(日) 17:32:45 ID:KQrcnbho

男「結局そのマジシャンは、女を振り切って家へ帰ろうとするんだが、帰宅途中公園で殺されるんだ」

女「災難だねえ」

男「人通りも少ない道でな、道具やなんやらはショーホールに置いて、ほぼ手ぶらで帰宅してたらしい」

女「付き人もなしに?」

男「そういう身軽な男だったそうだ」

女「それで、どういうことだったの?」

男「それは、お前が考えてみな」

女「ええ!?」

男「おれが話すだけじゃつまらないだろ、ちょっと考えてみろよ」



 9 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/06/29(日) 17:38:55 ID:KQrcnbho

女「うーん、ヒント!」

男「早すぎるな、欲しがるのが」

男「ま、質問には答えてやるよ」

女「んー、やっぱり殺したのはその女の人なの?」

男「ああ、それは正解」

女「個人的な恨みがあったの?」

男「……ないな、マジシャンはとばっちりで殺された」

女「ひどいわね」

男「世の中、そんな事件だらけさ」



 10 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/06/29(日) 17:42:22 ID:KQrcnbho

女「A刑事は実在するの?」

男「ああ」

女「女の人と知り合いなの?」

男「ああ」

女「マジシャンとは?」

男「マジシャンとA刑事は面識がなかった」

女「……女の人は、どうやってA刑事と知り合ったの?」

男「……予想してみな」



 11 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/06/29(日) 17:48:26 ID:KQrcnbho

女「……女の人はもともと何かの事件の犯人だった?」

男「違う」

女「被害者だった?」

男「……少し違う」

女「隣人」

男「違う」

女「事件で知り合った?」

男「ああ、そういうことだな」



 12 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/06/29(日) 17:52:34 ID:KQrcnbho

女「事件に巻き込まれた?」

男「少し違う」

女「近くで事件があった」

男「ちょっと近い」

女「事情聴取されたことがある?」

男「そうそう」

女「隣人が死んだ!」

男「少し違う」

女「隣人が誘拐犯だった!」

男「違う」

女「隣人が詐欺師だった!」

男「隣人から離れようか」



 14 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/06/29(日) 22:11:43 ID:KQrcnbho

女「隣人じゃない近くって、どこよ」

男「隣人よりもっと近くの人間を探してみろよ」

女「え? 家族?」

男「正解」

女「家族がなにかの事件に巻き込まれたの?」

男「巻き込まれた、というほど大げさな事件ではないな」

女「誰か死んだ?」

男「そう、近づいてきた」



 15 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/06/29(日) 22:15:43 ID:KQrcnbho

女「……息子が……」

男「違う」

女「女は何歳くらいなの?」

男「30代」

女「旦那は?」

男「いるよ」

女「じゃあ、旦那が死んだ?」

男「正解」

女「その時にA刑事と知り合った?」

男「正解」



 16 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/06/29(日) 22:19:11 ID:KQrcnbho

女「え、女は旦那も殺してた?」

男「NO」

女「旦那は誰かに殺された?」

男「NO」

女「何死?」

男「さあ、それが重要だ」

女「事故死?」

男「違う」

女「自殺?」

男「お、正解」



 17 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/06/29(日) 22:23:34 ID:KQrcnbho

女「えーっと、まとめると、女の旦那が自殺して?」

女「その時にA刑事に事情聴取されて?」

女「マジシャンに『A刑事を知ってるか』と問い詰めて殺した?」

男「そう」

女「なんのこっちゃ」

男「まだ、大事なところが抜けてるな」

女「どこ?」

男「つまり、マジシャンを殺した動機」



 18 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/06/29(日) 22:34:09 ID:KQrcnbho

女「マジシャンであることが重要?」

男「そう、ただし、『女にとっては』だがな」

女「マジシャンはとばっちりで殺されたって言ってたよね?」

男「ああ」

女「マジシャンという職業だったから殺された?」

男「そうだ」

女「旦那は、売れないマジシャンだった」

女「だから仕事を苦に自殺して、女は売れているマジシャンを憎んだ」

男「それは違う」

男「自殺した男はただのサラリーマンで、マジックやマジシャンを恨んで自殺したわけじゃなかった」



 19 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/06/29(日) 22:41:30 ID:KQrcnbho

女「ちょっと違う切り口が必要かしらね……」

男「……」

女「旦那はマジシャンを恨んではいなかった、でも女はマジシャンを恨んでた」

男「ああ」

女「……女は旦那を愛してた? それとも夫婦仲は冷めていた?」

男「愛してたよ、盲目的に」

女「それなのに旦那さんは自殺をしたの?」

男「……そうだ」



 20 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/06/29(日) 22:44:08 ID:KQrcnbho

女「自殺であることには疑いがないの?」

女「例えば、自殺に見せかけて殺された、という可能性」

男「警察も、もちろんその可能性を追求したさ」

男「しかし最終的には自殺と断定されている」

女「妻が殺したということはあり得ない?」

男「今回の件に関して、それはあり得ないな」

女「どうやって死んでいたか、それは重要?」

男「ああ、重要だ」



 21 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/06/29(日) 22:49:46 ID:KQrcnbho

女「首つり?」

男「いや、違う」

女「服毒?」

男「いや」

男「これに関しては、言ってもいいかな。拳銃自殺だった」

女「拳銃かあ」

男「頭に当てて、引き金を引いていた」

女「硝煙反応は?」

男「難しい言葉を知ってるな」

男「しっかり被害者の右手から検出されている」



 22 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/06/29(日) 22:53:25 ID:KQrcnbho

女「でも、それだけじゃあ自殺に見せかけていたのかもしれないよね?」

男「まだ、決定的な状況証拠があるんだ」

女「?」

男「ヒント、『死体』ではなく『部屋』の状況」

女「あ、密室だったの?」

男「その通り」

女「鍵がかかってた?」

男「そう、その部屋は男の書斎で、中から鍵がかかってた」

男「合鍵は部屋の中にあった」

女「小説でよくあるやつだ」



 23 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/06/29(日) 22:57:13 ID:KQrcnbho

女「その密室は崩せないのね?」

男「ああ、誰もその部屋に侵入することはできない状況だった」

女「じゃあ、やっぱり自殺なのね」

男「そう、警察は『自殺』と断定して、捜査は終わっている」

女「じゃあ……」

女「……ん? 警察『は』って言った?」

男「ああ」

女「じゃあ誰か、納得していない人がいるということ?」



 24 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/06/29(日) 23:01:11 ID:KQrcnbho

男「そういうことだ」

女「それはつまり……『女』ね」

男「正解」

女「愛している旦那が自殺したなんて、確かに信じたくない話よね」

男「ああ」

女「事故、あるいは誰かに殺されたんだと考えたくなる」

男「そういうことだ」

男「しかし今回の場合、事故の可能性はほとんどあり得ない」



 25 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/06/29(日) 23:05:56 ID:KQrcnbho

女「……わかっちゃったかも、女がマジシャンを殺した理由」

男「……そうか」

女「最後にもう一つだけ、質問してもいい?」

男「ああ」

女「その殺されたマジシャンって、瞬間移動のマジックが得意だった?」

男「……鋭いな、正解だ」



 27 以下、名無しが深夜にお送りします sage 2014/06/29(日) 23:23:53 ID:ZZkIKm0Y

俺の推理は>>18で否定されてしまった…



 29 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/06/30(月) 17:35:56 ID:QzVfrTBI

A刑事が「私の知り合いのマジシャンなら、こんな密室でも入れるでしょうけどね」みたいに言っちゃったとか



 30 以下、名無しが深夜にお送りします sage 2014/06/30(月) 17:53:00 ID:jzm6L93o

警察は当初、間違いなく犯人がいるとして捜査していたが、まったく進展がないので自殺と断定
犯行を疑われて事情聴取を受けた妻にはアフターフォローがないまま、捜査の打ち切りと事件を自殺として処理することを報告
妻を愛していた旦那が動機を明かさないまま自殺&警察まさかの180度の方向転換に納得のいかない妻に、タイトルにもあるA刑事の失言
「瞬間移動で密室から脱出できるやつがいるわけない」
とこぼした
妻は瞬間移動のマジックを得意とする有名マジシャンを見つけてしまい、A刑事がマジシャンの名前を汚さないようにかばっていたのだと判断
A刑事と面識があることを執拗に聞き出そうとして失敗し、怒りに任せて公園で犯行に及んだ

俺の中でいちばんしっくりきたのはこんなもんだわ



 33 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/06/30(月) 20:59:16 ID:5onBJS.U

【解答編:A刑事の失言】




女「女の人は考えちゃったわけよね、旦那が自殺するわけがないって」

女「きっと旦那を殺した犯人がいるはずだって」

男「ああ」

女「だけど刑事は取り合ってくれなかった」

男「ああ」

女「これは間違いなく自殺ですよ、と」

女「誰も書斎に入り込めた人はいなかったんだと」

男「……」

女「あの部屋に入れる人間がいるとしたら、それは瞬間移動ができるマジシャンくらいのもんですよ、と」



 34 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/06/30(月) 21:06:29 ID:5onBJS.U

女「それを聞いた女は、真犯人はマジシャンだと考えてしまった」

女「そして、A刑事が接触していないであろうマジシャンを探し、復讐のつもりで殺してしまった、と」

男「素晴らしい、その通りだ」

女「もしかしたら、そのマジシャンの他にもたくさんターゲットを決めていたかもしれないわね」

男「まるで見てきたかのようだな」

女「悲しい事件ね」

男「ああ」



 35 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/06/30(月) 21:22:27 ID:5onBJS.U

女「そのマジシャンが万一A刑事を知っていたら、死なずに済んだかな」

男「さあな」

女「A刑事にすでに事情聴取を受けているなら、見逃された容疑者ということ」

女「A刑事を知らないということは、まだ警察にマークされていない人物」

女「もしかして、旦那の死んだ場所とマジシャンの死んだ場所って……」

男「かなり、離れていたようだな」

女「マジシャンの瞬間移動なんてものを、本当に信じてしまっていたのね」

男「彼女にとってそれほど、旦那の自殺は耐え難く、正常でいられないほどの衝撃だったのだろうな」



 37 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/06/30(月) 21:28:48 ID:5onBJS.U

男「やるじゃないか、あれだけの情報から真実を推測するとは」

女「ヒントが上手だったのよ」

男「お前、やっぱり高校卒業したら、ここで働かないか?」

女「……」

男「ああ、いや、うそうそ」

男「しっかり大学行って、堅実にいい企業目指した方が……」

女「言われなくても、最初からそのつもりだし」

男「え?」



 38 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/06/30(月) 21:35:37 ID:5onBJS.U

女「こんなさびれた探偵事務所、私が助手やったげないとすぐ潰れちゃうよ」

男「……」

女「有名探偵社にしてあげるから、待っててよね」

男「……しかし……確かにありがたいが……」

女「もう、ごちゃごちゃ言わないの」

女「また時間ができたら寄るからさ、事件の話、教えてね」

男「あ、ああ」

女「じゃ! また来るから!」

男「……ん、またな」



 41 以下、名無しが深夜にお送りします sage 2014/06/30(月) 21:52:19 ID:gzOvgWQI

乙  拳銃はどこで仕入れたの?


>>41
ミスリードのつもりではなく、実はこの事件の舞台は日本ではありません
この事務所も海外ということに……と思いましたが、その辺はまあ、どちらでも





 43 以下、名無しが深夜にお送りします sage 2014/06/30(月) 22:19:36 ID:gzOvgWQI

>>42 すっかり日本だと思い込んでたよ サンクス 
日本でも海外でも好物だからへーきへーき



 44 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/01(火) 20:05:35 ID:43.7WzT.

【出題編:砂漠の死者】




カランカラン

女「や、久しぶり」

男「おう、いらっしゃい」

女「試験終わった~」

男「あそう」

男「お疲れさん」

女「息抜きに、事件の話を教えて!」

男「試験終わったら事件か。殺伐とした生活だな」

女「兄ちゃんに言われたくないね」



 45 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/01(火) 20:13:23 ID:43.7WzT.

男「はは、兄ちゃんなんて久しぶりに言われたな」

女「でもそれが、一番呼びやすいっていうか」

男「助手になるつもりが本当にあるなら、『先生』あるいは『所長』と呼ぶこと」

女「ええ~」

男「なあなあの助手を雇うわけにはいかないからな、バイトじゃねえんだから」

女「むぅ……わかったよ、所長」

男「よろしい」



 46 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/01(火) 20:23:27 ID:43.7WzT.

女「今日はどんな話?」

男「海外の話だが、ちょっと奇妙な死人の話だ」

女「ほうほう」

男「場所はある広い砂漠」

男「男が死んでいたのを、現地の人間が見つけたそうだ」

女「水不足かしら」

男「手にマッチを一本握っていたそうだ」

女「マッチねえ」

男「男から数百m離れたところに、大きなカバンが落ちていたそうだ」

女「ふうむ」



 47 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/01(火) 20:29:17 ID:43.7WzT.

男「さて、この男が死んだ状況は一体どんなものだったか」

女「それをまた考えたらいいのね?」

男「ああ」

女「餓死じゃなくって、えっと、渇いて死ぬことを何て言うんだろう」

男「水がなくて死んだわけじゃない」

女「えーと、じゃあ、他殺? 自殺? それとも事故死?」

男「限りなく他殺に近いかな」

女「奥歯に物が挟まったような言い方ね」

男「微妙なんだ、状況が」



 48 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/01(火) 20:36:32 ID:43.7WzT.

女「絞殺」

男「違う」

女「刺殺?」

男「違う」

女「えっと、血は出てた?」

男「いや、出ていない」

女「餓死でもないのよね?」

男「ああ、違う」



 49 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/01(火) 20:46:57 ID:43.7WzT.

女「んー、わかんないなあ」

女「手に持っていたマッチは、なにかに火をつけるために使った?」

男「いや」

女「夜中に、明かりのために使った?」

男「いや」

女「まだ新品だった?」

男「そう、まだ本来の用途では使われていない」

女「本来の用途?」

男「そう」

女「本来の用途以外には使ったということ?」

男「……その通り」



 50 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/01(火) 20:52:19 ID:43.7WzT.

女「んー、なんかぼんやりとしてるなあ」

男「砂漠で死ぬ、という事件は色々と例があるだろうが、この死に方は珍しいだろうな」

女「ほぼ他殺、なんだよね?」

男「ああ」

女「殺人者は砂漠にいたの?」

男「いや、男が発見された時はもういなかった」

女「男の周りに足跡は?」

男「いい質問だな」

男「男の周りに足跡はなかった」

男「さらに言えば、動物の足跡も、ジープの車輪の後も」



 51 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/01(火) 21:02:43 ID:43.7WzT.

女「じゃあ犯人はどうやって逃げたの?」

男「厳密には、犯人は、『逃げた』わけではない」

女「でもいなかったのよね?」

男「ああ」

女「足跡もつけずにいなくなるということは……」

男「ということは?」

女「砂の中へ!」

男「違う」

女「時空の狭間へ!」

男「違う! ファンタジーじゃないから!」



 53 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/01(火) 21:09:29 ID:43.7WzT.

女「あれ? その男の足跡は?」

男「……なかった」

女「!?」

男「もちろん、砂嵐がかき消したわけではなかった」

女「!?」

男「じゃあ、一体男はどこからやってきて死んだのか」

女「……」

女「空?」

男「正解」



 54 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/01(火) 21:15:49 ID:43.7WzT.

女「落ちてきたのね? ということは、死因は墜落死ということ?」

男「ああ、正解だ」

男「男は高いところから落ち、その衝撃で死んでいた」

女「……近くに開かなかったパラシュートがあった?」

男「いや、なかった」

女「落ちていたカバンがパラシュートだった?」

男「それも違う」

女「……」



 55 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/01(火) 21:21:59 ID:43.7WzT.

女「男はパイロットだった」

男「NO」

女「飛行機から脱出した乗客? あるいはハイジャックを失敗して逃げたテロリスト?」

男「どちらも違う」

女「えっと、落ちたのは飛行機から?」

男「それも違う」

女「え、じゃあ空からって……他にどうやって……」

男「空を飛んでいるのは、飛行機だけじゃないだろ?」

女「大鷲に掴まれて飛んでた!」

男「んなわけねえだろ」



 56 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/01(火) 21:29:49 ID:43.7WzT.

男「お前は鋭いときもあるけど、ダメなときは想像力が広がらないな」

女「むむむ、悔しいな」

男「まあ確かに、突飛な発想も大事だけどな」

女「んー、宇宙からってことはないよね?」

男「ああ、大気圏内からだ」

女「じゃあ……パラグライダー、飛行船、熱気球……」

男「それだ、気球正解」

女「やた!」



 57 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/01(火) 21:37:37 ID:43.7WzT.

女「気球から突き落とされて死んだ!」

男「うむ、正解」

女「あれ? それって普通に間違いなく他殺なんじゃ?」

男「ああ、それだけだと、間違いなく他殺だな」

男「しかしまだ謎が残っている」

女「?」

男「握りしめたマッチ」

女「ああ、そうか」



 58 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/01(火) 21:42:21 ID:43.7WzT.

女「明かりの為でなく、火をつけるわけでもなく……」

男「そうそう」

女「しかも未使用」

男「うむ」

女「このマッチと落ちていたカバンは関係ある?」

男「んんー難しい質問だな」

女「じゃあ、カバンも気球から落とされたということでOK?」

男「ああ」

女「マッチも気球にあったものということでOK?」

男「ああ」



 59 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/01(火) 21:58:52 ID:43.7WzT.

女「気球には男と、犯人しか乗っていなかった?」

男「いや、全部で4人の旅だったそうだ」

女「その男が死ぬことは、旅の前から決まっていた?」

男「いや、計画殺人ではない」

女「予定外の殺人?」

男「ああ」

女「残りの3人ともが犯人?」

男「んーまあ、そう言えるだろうな」



 60 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/01(火) 22:03:51 ID:43.7WzT.

女「カバンと男、落ちたのはどちらが先?」

男「カバンだ」

女「そのカバンにとても大事なものが入っていて、男はそれを取ろうとして落ちた?」

男「いや、違う」

女「カバンを落としたのは、3人のうちの誰か?」

男「……」

女「?」

男「4人全員の、総意だった」

女「!?」



 61 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/01(火) 22:09:50 ID:43.7WzT.

女「みんなでそのカバンを落としたの?」

男「ああ」

女「なんらかの取引があって、そのために沙漠に落とした?」

女「その取引がうまくいかず、男が殺された?」

男「いや、取引なんかなかった」

男「その4人は純粋に、気球での旅を楽しんでいただけだ」

女「ううむ……」



 62 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/01(火) 22:16:24 ID:43.7WzT.

女「カバンの中に、大事なものは入っていなかったの?」

男「大事なものって?」

女「例えば、お金、食料、水」

男「入っていたよ」

女「なのに、砂漠の真ん中でそれを捨てたの?」

男「ああ」

男「乗っていた4人にとって、それらよりも大事なものがあったんだ」

女「それらよりも大事なもの……か」



 63 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/01(火) 22:24:08 ID:43.7WzT.

女「そのマッチは、死の宣告、ということだったのかしら?」

男「そうだな」

男「ほんの少しのことで、死ぬのは別の男になっていたかもしれない」

女「無念だったでしょうね」

男「ああ」

女「こういう事件、なんて言うんだったか思い出したわ」

男「ん?」

女「カルネアデスの板」

男「ああ、そういう言い方があったな」



 65 以下、名無しが深夜にお送りします sage 2014/07/01(火) 22:30:40 ID:n/4RxDgQ

乙です
何故その板から手を離したのか、離させたのか
解答編楽しみです
自分の推理があってるかワクワクしながら明日を待ちます



 66 以下、名無しが深夜にお送りします sage 2014/07/01(火) 23:33:32 ID:okqingf2

カバンの中身よりも大事なものってやっぱ命かなぁ?
命の危険にさらされた四人は一人を犠牲にして三人助かったということだろ?
しかしマッチが意味わからん



 67 以下、名無しが深夜にお送りします sage 2014/07/01(火) 23:48:54 ID:xQGonPeo

くじびきかな

先端を折ったマッチ3と完全なマッチ1で、おとこが当選した



 68 以下、名無しが深夜にお送りします sage 2014/07/02(水) 07:34:14 ID:XETZ.6/.

元々砂漠の上は走行する予定では無かった
気球の原理はいまいち思い出せないけど大気との比重差で浮いてた筈
空気は温度が高いと比重が低くなる
もちろん気球内部はもっと強い熱だろうけどが比重差は小さくなる
その為重量キャパシティが小さくなる
結果4人+荷物では落ちていくからとりあえず荷物は降ろす
それでも落ちていくからくじ抽選でマッチを持っていた男が当たり落とされた

ほんとに砂漠の上走行したくらいで比重差が小さくなるかはわからないけど・・・



 70 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/02(水) 20:44:00 ID:4NmPFFyo

【解答編:砂漠の死者】



女「砂漠の真ん中で気球にエンジントラブルが起こってしまったんじゃない?」

男「そうだ、その通り」

女「このままだと、気球は墜落してしまう」

女「砂漠の真ん中に落ちてしまったら、もう助からないだろう」

男「砂漠を越えられるような装備は用意していなかっただろうからな」

女「だから、少しでも重量を減らそうとして、大事なカバンを落としたのね」

男「そうだ、軽くすれば飛べるかもしれない、と考えてのことだったろう」



 71 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/02(水) 20:48:40 ID:4NmPFFyo

女「でも、それでも高度は下がり続けた」

男「ああ」

女「このままだと、4人とも死ぬ」

男「ああ」

女「苦渋の決断の末、4人はくじ引きをすることにした」

女「カバンの次は人間を落とすことにした」

女「死のルーレットね」

男「ああ、極限状態だったろう」

女「気球が落ちたら死ぬ」

女「くじを引いても死ぬ」

男「怖い話だぜ」



 72 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/02(水) 20:56:25 ID:4NmPFFyo

女「そして、アタリの『頭の残っているマッチ』を引いてしまった不運な男は、突き落とされてしまった」

男「他の3人の命を救うために、な」

女「だから微妙な他殺だと言ったのね」

男「そういうことさ」

女「確かに、くじに参加しているのだから、生き延びた可能性もあるものね」

女「誰もが被害者にも加害者にもなりえた事件なのね」

男「すべては運だったのだろうな」



 73 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/02(水) 21:04:34 ID:4NmPFFyo

女「気球の男たちは見つかっているの?」

男「ああ、刑がどうなるかまだ分からんとさ」

女「緊急避難が適用されるといいけれど」

男「しかしな、この話だって推測+生き残りの証言している話だ」

男「真実がどうだったのかは闇の中」

女「どういうこと?」

男「くじに不正があった可能性、それから……」

男「くじなんか、本当は行われなかった可能性もあるぞ」

女「怖っ」



 77 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/03(木) 21:18:08 ID:D58BjEvI

【出題編:図書館司書の憂鬱】



男「コーヒー淹れてくれい」

女「ちょっと所長、私まだ正規の助手ではないんですけど」

男「旨いコーヒーを淹れるのも仕事のうちだぜ? 今のうちから慣れておかにゃあ」

女「はいはい……私、勉強しに来たんだけどなあ」

男「じゃあ自宅でやれよ」

女「集中できないのよ、うるさくて」コポコポ



 78 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/03(木) 21:29:43 ID:D58BjEvI

女「貧乏探偵事務所にしては、いい豆置いてますね」

男「依頼人も金持ちばかりとは限らないからな」

女「え、これ報酬ですか?」

男「いいだろ?」

女「ほんとによくやってけますね、ここ」

男「優秀な助手が入ったから、仕事が二倍受け入れられるな」

女「ちょっと、まだ見習いですけど」

男「それにしては敬語が様になってきたじゃないか」

女「う」



 79 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/03(木) 21:34:29 ID:D58BjEvI

男「さて、最近の軽い事件の話でもしようか?」

女「聞きたい! です!」

男「まあ、被害は大したものじゃない」

男「警察も関与してない程度の事件だけどな」

女「ほうほう」

男「ある図書館の事件だ」

女「図書館?」

男「お前も、勉強するなら図書館を使えばいいのにな」

女「まあ、こちらの方がメリットも大きいので」

男「コーヒーがあるし?」

女「事件の話も息抜きに聞けるし」



 80 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/03(木) 21:38:11 ID:D58BjEvI

男「そこの司書さんから依頼されたんだ」

男「図書館の本に悪戯をするやつがいるから助けてほしいってな」

女「ほほう」

女「ちなみに美人ですかね?」

男「まあ、眼鏡の似合う知的な美人だ」

女「そっかー」

男「そこは事件には特に関係ないが」

女「むぅ」



 81 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/03(木) 21:43:32 ID:D58BjEvI

男「本のな、最初の方のページが破り取られていたんだと」

女「へえ」

男「まあ簡単に言えば器物損壊罪なんだが、片っ端から、というわけでもないらしい」

女「何冊くらいやられたの?」

男「調べた範囲では10冊前後だったかな」

女「ひどいね、そんなことするやつがいるんだ」

男「しかし他のページは無傷だし、表紙にも特に問題はない」

女「最初の数ページだけ破り取られていたのね?」

男「ああ、それ以外にはなにもされていない」



 82 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/03(木) 21:52:51 ID:D58BjEvI

女「それらの本に共通点はなかったの?」

男「それを言っちまうと、もう答えにすぐ辿り着きそうだな」

女「じゃあそこに重要なヒントがあるのね?」

男「ああ」

女「その本は、もとにきちんと戻されていたの?」

男「ああ、本棚にきちんと仕舞われていた」

女「借りた人間がイコール犯人、というわけではなさそうね?」

男「ああ、借りた人間ではなかったよ」

男「ページを破った人間は、な」



 83 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/03(木) 21:57:24 ID:D58BjEvI

女「他にもキーになる人間がいるの?」

男「ああ」

女「……ページを破った人間は、悪意を持ってそれをやった?」

男「いいや、本を愛する人間の仕業だ」

女「本を傷つける意図ではなかったのね?」

男「そうだ」

女「本を破ったのに、それは本を愛するが故の行為だった、のね」

男「ああ、そういうことも、あるんだよ」



 84 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/03(木) 22:02:19 ID:D58BjEvI

女「破る、破る、破る……」

男「……」

女「例えばそれは、一目見てすぐに破られたと分かるような状態だった?」

女「それとも、注意深く見ないと分からないような?」

男「後者だ」

男「現に、司書のもとに『破れてますよ』と言ってきた利用者は少なかった」

女「なるほど……」



 85 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/03(木) 22:08:02 ID:D58BjEvI

男「数冊は、丁寧に破ってあった」

男「力任せにビリッとやったのではなく、ゆっくり破り取ったという感じだな」

女「他のは?」

男「定規でも当てたようにきれいに切ってあった」

男「おそらくカッターナイフだろう」

女「カッターでページを切り取る……か」



 86 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/03(木) 22:17:22 ID:D58BjEvI

女「そのページ自体に価値があったんじゃない?」

女「例えば作家の直筆サインがしてあって、どうしても欲しくなってそのページだけ持って行った、とか」

男「ふむ」

女「はじめは破ってたけど、なんかもったいなくなって、ちゃんと切り取ることにしたとか」

男「なるほどな」

女「違う?」

男「そういうこともあるだろうけど、この場合は違ったな」

男「それに、図書館にそんな有名なサイン入りの本があるとは思えない」

女「そっか」



 87 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/03(木) 22:23:51 ID:D58BjEvI

男「最初は破っていた、途中からきちんとカッターで切った」

男「その流れは間違いない」

女「最初は一冊だけのつもりで、衝動的にやってしまった」

男「まあ、そんな感じだな」

女「でもそれが二冊三冊と続けてやることになったので、きちんと切り取ることにした」

男「ああ」

女「それってやっぱり、本のことを考えての行為って感じはするわねえ」



 88 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/03(木) 22:30:08 ID:D58BjEvI

女「そのページを破ることで、誰かが得をすることはあったの?」

男「……得と言うと……ないかなあ」

女「じゃあ、そのページが破られないことで、誰かが損をする?」

男「お、正解」

女「ページを破ったのは、その誰かが損をすることを避けるためだった?」

男「うんうん、いいね近づいてきた」



 89 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/03(木) 22:38:53 ID:D58BjEvI

女「そういう構図なら、本を愛する誰かの仕業っていうのは納得できるわね」

男「ああ、誰かが損をしないために、苦肉の策でやったことなんだ」

女「本の最初の方のページというと……」

女「タイトル、作者名、目次、それから……」

男「それから?」

女「地図とか引用した詩なんかも入ってるわね」

女「あと挿絵なんかも」

男「そうだな、しかしもっとも重要なのはそれらではなく……」

女「登場人物一覧、か」

男「ご名答」



 91 以下、名無しが深夜にお送りします sage 2014/07/03(木) 23:11:17 ID:LKaTQji.

登場人物……
自分が実際に経験した事がある事かも
破られた本のジャンルが……

解答編楽しみにしてます



 92 以下、名無しが深夜にお送りします sage 2014/07/03(木) 23:24:44 ID:kCAt2WAU

ヒントが絶妙
最後の一行でハッとした



 93 以下、名無しが深夜にお送りします sage 2014/07/04(金) 00:34:09 ID:vXo0cQ9k

本読むときにそうなってたら嫌だな

確かに破らないと損する



 94 以下、名無しが深夜にお送りします sage 2014/07/04(金) 00:54:10 ID:8OyLbSOs

確かに、むしろ破られてて欲しいな



 95 以下、名無しが深夜にお送りします sage 2014/07/04(金) 09:00:00 ID:wiGJhUYE

俺は破られて欲しくないわ
いい気分はしないけどもページが切り取られるよりかはまだ……



 96 以下、名無しが深夜にお送りします sage 2014/07/04(金) 19:02:03 ID:jHmavEok

それでも破られてて欲しくはないなぁ。そこから逆に考えて読むのも楽しいだろうし。
なにより、本を仮にでも傷つけて欲しくないし



 98 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/04(金) 21:30:10 ID:bm1TZZ0w [2/3]

【解答編:図書館司書の憂鬱】




女「ページが破り去られていた本、それはつまり、推理小説だった」

女「借りたうちの誰かはわからないけど、読み終わったあと悪質な悪戯をしたのね」

男「そう、推理小説ファンとしては最も避けたいことだ」

女「つまり、ネタバレ」

女「登場人物一覧に、落書きをしてあったわけだ」

女「『こいつが犯人!』なんてね」



 99 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/04(金) 21:37:36 ID:bm1TZZ0w [3/4]

男「読む前からそんなものを見てしまったら、どんな名作も駄作と化すよ」

女「それは私もわかる」

女「それを見つけてしまった犯人は、次の読者が悲しまないようにそのページを破り去った」

男「そうだ」

女「その悪戯書きはマジックだったのかもね」

女「他のページも破ったりしてるわけだし。裏写りしてたのかしら」

男「まあな。それにカッターで切ろうと思ったら、つい次のページまで切ってしまうこともあるだろう」



 100 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/04(金) 21:43:36 ID:bm1TZZ0w [4/5]

女「犯人は誰だったの?」

男「図書館バイトの青年さ」

男「推理小説を好む文学青年だそうだ」

女「警察沙汰には?」

男「もちろんならなかった」

男「司書さんも、真相がわかってホッとしてたようだよ」

女「落書きをした方の犯人は……」

男「残念ながら、見つかっていない」

女「そちらの方が、よっぽど悪人ね」

男「軽い悪戯のつもりだったのかもしれないが……やはり気分はよくないな」

女「所長がその謎を解いたの?」

男「解いたというほど偉そうなことはしていないな」



 101 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/04(金) 21:49:00 ID:bm1TZZ0w [5/6]

男「ただ周りの状況を聞いていくうちに、悪意ある犯行とは思えなくてね」

女「で?」

男「青年に話を聞いて、ちょっとカマをかけたら素直に吐いてくれたよ」

男「ひどいことをする人がいるもんです、とか」

男「次の利用者や司書さんの悲しむ顔を見たくなかったけど、ついカッとなって、とか」

女「まあ、本好きなら、まして推理小説好きなら、許せない悪戯だもんね」

女「そういえば所長も、推理小説好きだもんね」

男「人並みにな」

女「でも最近、本棚にハードボイルド探偵ものが増えてません?」

男「んん」ゲフンゲフン



 102 以下、名無しが深夜にお送りします  2014/07/04(金) 21:55:31 ID:bm1TZZ0w [6/7]

女「昔からそうやって、いろんな話を聞き出すの、上手だったもんね」

男「そうか?」

女「私も昔、いっぱい話、聞いてもらってたし」

男「そうだったかな」

女「で、無事事件解決して、その司書さんとはなにかロマンスが?」

男「んなもんねえよ、相手は既婚者だ」

女「うふふ、そっか、それはいかん」

男「なんで嬉しそうなんだよ」


女「今日はどんな事件があったの?」 ② に続きます。
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読んでいたら久々にウミガメをしたくなりました( ´∀`)
オチ寸前に目の前が開ける感覚がいいですね(´ω`)

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Re: No title

ありがとうございます!
直しときます!
プロフィール

モルフェ

Author:モルフェ
HAM ◆HAM/FeZ/c2(旧)
HAM ◆HAM.ElLAGo(new)
HAM ◆s.oWWpsiPk(仮)

SS保管庫です。
ここでのSSとは、主に既存のキャラを使わないショートストーリー、ショートショートのことです。
タイトルに歌詞を引用することが多いですが、歌の世界をそのままストーリーにしているという訳ではありません。

個人的なお話はこちら
tv_pops★yahoo.co.jp

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