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ショートショート 9

僕に似た男
参考曲:なし

ボコボコと音を立てる水槽の中に、僕に似た男が入れられている。
無論ドッペルゲンガーや双子の兄弟などではなく、正真正銘の僕のクローンだ。

「やあ、気分はどうかな」

僕は僕に似た男に問いかける。
水の中にいるとはいえ、呼吸も会話もできる。食事だって読書だってできる。
そういう装置だ。
ただ、水槽を満たす液体に流している電気信号のおかげで彼は活動しているが、
これを切ってしまえば途端に彼は魂のない肉塊と化す。

「あ……ぅあ……」

ろれつが回らない。
目の焦点も合っていない。
失敗のようだ。

クローン技術は発達したものの、人類はまだ見ぬ新境地を目指している。
クローンは作るたびに劣化するが、繰り返す中で突然変異で新人類を生み出すことができないか。
神様がいたずら心を起こさないか。それを科学者たちは夢見ている。

ブツン

僕は諦めて装置の電源を落とした。
何度めの失敗だろう。
僕にはもう後がないというのに。
僕には運動の才能がないが、頭脳だけは一流だと思っている。
それをなんとかして形に、つまり優秀なクローンを作りだしたい。

しかし、僕に残された時間は、もう少ない。
今回の失敗で……

「ああ、やはり失敗のようだ。簡単なクローンも満足に作れやしない」

僕に似た誰かの声がした。

ブツン
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テーマ : 雑記
ジャンル : 日記

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こういうのとても好きです
レミオの永遠と一瞬が好きなのでSS楽しみにしています
プロフィール

モルフェ

Author:モルフェ
HAM ◆HAM/FeZ/c2
SS保管庫です。
ここでのSSとは、主に既存のキャラを使わないショートストーリー、ショートショートのことです。
タイトルに歌詞を引用することが多いですが、歌の世界をそのままストーリーにしているという訳ではありません。

個人的なお話はこちら
tv_pops★yahoo.co.jp

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