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ショートショート 6

宇宙動物園
参考曲:なし

「ああ、これはこれはカイス様、ようこそいらっしゃいました」
宇宙動物園の園長補佐ラクロは、カイス氏を見つけると愛想よく挨拶をした。
「やあ、今日を楽しみにしていたんだ。君が案内してくれるのかい」
「ええ、ご案内させていただきます。ささ、どうぞこちらへ」

カイス氏は有名な政治家であったが、今日は完全な私用なので、園長補佐がガイドにつく以外、特別な措置はなかった。
彼は超多忙のため、今までこの宇宙動物園には来たことがなかった。
ある程度の金持ちならば気軽に来ることができる程度の園だが、情報が一切外に出ないため興味を持っているファンは多い。
実際カイス氏自身、これまで噂を聞くだけだったが、とても興味をそそられていた。

通路をラクロに案内されて辿ると、檻が見えてきた。
「最初は何の檻かね」
檻の中では地球人のメスが、艶めかしいポーズをとって客に媚びを売っていた。
プレートには「地球人 ♀」とだけ書かれていた。
「これは地球人のメスで、歳は二十歳ですね。主に観賞用として扱われています」
「ほう、確かに色っぽいではないか。しかし腕が二本しかないのと、肌の色がどうもなあ」
「お気に召しませんか……しかしこういうのが今人気なのですよ」
「そういうものかね」

次の檻にはまたもや地球人が入れられていたが、こちらは少々様子が違っていた。
「これはさっきの地球人と、どう違うのかね」
「こちらはオスで、先ほどのメスが観賞用であったのに対し、こちらは労働用となっております」
「なるほど」
確かにこちらの地球人は筋肉も豊富で、大きなおもりを持ち上げて客に力をアピールしている。
腕はメスと同じく二本しかないが、それを補って余りある力があるようだ。
カイス氏は腕力がめっぽう弱いたちなので、少し興味をそそられた。
「君は観賞用、労働用と言ったが、これらは買えるのかね」
カイス氏は小声でラクロに訪ねた。
「ええ、極秘裏にですがね。その売り上げが、この動物園の主な収入源となっていまして」
このサイズの宇宙船を宇宙に浮かべるだけでも燃料費が馬鹿にならないうえ、スタッフも多いこの動物園で
大した入場料もとらないのはそのためか、とカイス氏は心の中で納得した。

次の檻にも地球人が入れられているようだ。
「おや、またかね」
「地球人はこれで最後ですよ」
しかし檻の中に入れられているのは、ぶくぶくと太った地球人のオスだった。
前の二匹と違って客にアピールをしていない。引き締まった筋肉もセクシーな魅力もまるでないようだ。
なにかの餌を食べているようで、口をもぐもぐと動かしながら、床に寝そべって客の顔をぼんやりと眺めている。
「これは、何の役に立つのかね」
「はい、燃料用でございます」
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テーマ : 雑記
ジャンル : 日記

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Author:モルフェ
HAM ◆HAM/FeZ/c2
SS保管庫です。
ここでのSSとは、主に既存のキャラを使わないショートストーリー、ショートショートのことです。
タイトルに歌詞を引用することが多いですが、歌の世界をそのままストーリーにしているという訳ではありません。

個人的なお話はこちら
tv_pops★yahoo.co.jp

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